まりんさん。
とても難しいですよね。
まず、このような対応はしていないでしょうか。
①誤魔化したり、嘘をついてその場にいてもらうようにする
②「お泊りと決まっているので帰らせる訳にはいかない」など事務的に対応する
③対応が面倒になり、ご本人が訴えても無視してしまう
これらの対応は「帰りたい」と思う気持ちを助長するだけなので、その後の対応にさらに時間がかかります。
そして、人生の先輩である高齢者の方々は、認知症を発症していても、介護職員が嘘をついていると見抜くと、その嘘を切り抜ける回答を考え、言葉巧みに何としても帰ろうとされます。頼りないと思われると「もっと偉い人に言う」と言って、その職員の言葉を聞いてくれなくなってしまいます。
では、どう対処すればいいのか。2つのポイントをお伝えします。
①普段から「ここは安心できる場所」「楽しい場所」「私が必要な場所」という思いを持ってもらう
②ご本人にやっていただきたい役割を持ってもらう
「安心してお泊まりできる場所」というイメージをご本人に持ってもらうことができれば、帰りたいと申し出る方は少なくなります。帰りたいと申し出る方のほとんどが、不安を抱えているという事でもあります。日々のコミュニケーションの中で、ご本人の不安を取り除き、安心してお泊まりできる環境を整える事が大切です。
また、ご本人に何か施設内での役割を持ってもらい、帰りたいと思う前に、そのことに注意を向けてもらうことも効果的です。
一朝一夕ではいかない対応なので、ご本人としっかり向き合いながら、対応をチームで共有してみてください。